暮らすこと

なんて事のない毎日ですが、意外といろいろあったりもします。

懐かしい記憶を呼び起こす本

まだまだ最強寒波の影響が続いています。


バイパスが通行止めらしく、下道が混んだまんまでした。


JRも通常運転とはならず、駅周りはアナウンスが頻繁にされていました。


今日は積雪はなく、ところどころ凍った道があるぐらいなのに。



普段どれほど良い気候の中で暮らしているのか、今回よくわかりました。






グランドシャトー 高殿円さん。


あっという間に引き込まれて、一気読み♡



大阪京橋のグランシャトーをモデルにしたお話で、私の記憶を呼び起こす場面が多々ありました。


まず、このビルを見たことがある(はず)。


そして、主人公達と世代は違うけれど、私が大阪に住んでいた時期と重なっているのです。


「夢と金が同じものだった時代」と言う一文が強烈で、正にそんなところも垣間見えた頃。


華やかだった大人の世界に、不気味な影が落ちていくのを感じたあの頃。


それでも今ほどの閉塞感は無かったな。


ここまで汲々と暮らして、自分にも周りの人にも丁寧に気を配らないといけなくなったのは、いったいいつからなんだろう。


うっかり気を抜くと、呼吸が浅く忙しなくなってしまう毎日ですから。




華やかな時も苦しい時も、立て直そうとする勢いのある時も、すべての場面に読みごたえがありました。


賑やかな描写だけでなく、抱えた人生の悲哀も見え隠れするので、読み手を休ませてくれない。


読了後にやっとひと息つけました。




作者の高殿円さんは兵庫県出身で世代も同じ。


卒業された高校や大学も、この辺りなら一度は受験を考える先だし。


勝手に親近感がわいてしまった⤴︎



彼女の本は何冊か積読本のまんまなので、これを機会に読んでみよう。